はごいた

私が6つのとき、父親から買ってもらった押絵の羽子板を正月から玄関に飾っています。桐の木でできていて、おかっぱで着物姿の女の子が人形を抱いている押絵がついています。

持ち手には赤いベッチンが巻いてあって振ると鈴の音がします。
羽子板の裏には梅の一枝の絵が描いてあり、隙間のないほど羽根のあたった丸いくぼみがついています。

羽根をついて遊んでいた6つの私、今の私は58歳。年を取っているだけで同じ人間にはまちがいありませんが、他人のように感じられるのはなぜでしょうか。